何故、fruit「果物」は不可算名詞なの?


 英語を久々に学ぶ大人の生徒さんが、「中学英語からのやり直し」講座を受講されると、英語講師である私に色んな質問をぶつけて来られます。そのうちの一つが「可算名詞VS不可算名詞」について、です。本項では、この点について論じてみたいと思います。

 英語の名詞には、「可算名詞(数えられる名詞)」と「不可算名詞(数えられない名詞)」とがあります。例えば、book「本」という名詞。a book「一冊の本」、two books「二冊の本」と数えられるので、bookは可算名詞です。それに対して、water「水」は、一個、二個とは数えられないので、不可算名詞です。

 この辺りまでは、多くの生徒さんにご納得頂けます。ところが、fruit「果物」が「不可算名詞」だと言うと、途端に「何で?」となります。

 「果物だって、一個、二個と数えられるじゃないですか」と。確かに、日本語的な発想だと、その通りです。しかし、英語は、そうは考えないのです。fruit「果物」というのは、あくまでも「総称」であって、物理的に存在する「もの」ではない、と考えます(*但し、fruitは「(果物の)種類」を述べる際は「可算名詞」になります)。

 例えば、apple「りんご」やorange「オレンジ」、melon「メロン」は、それぞれ「可算名詞」です。an apple「一個のりんご」やthree oranges「三個のオレンジ」は、いずれもOKです。何故なら、appleやorangeは、それぞれ物理的に存在する「もの」だからです。

 つまり、個別のものは「可算名詞」で、それらの総称は「不可算名詞」だということです。

 このパターンは、他にもあります。例えば、furniture「家具」。これは、総称なので「不可算名詞」です。table「テーブル」、chair「いす」、bed「ベッド」は「可算名詞」です。

 他にも、「郵便」という意味の名詞mailも、総称なので「不可算名詞」です。一方、letter「手紙」やpostcard「はがき」、parcel「小包」は、個別のものなので「可算名詞」です。

 この他、bread「パン」も、やはり総称なので「不可算名詞」です。一方、croissant「クロワッサン」やcustard bun「クリームパン」は、個別のものなので「可算名詞」です。

 如何でしたか?「オンライン英語教室のUB English」の「中学英語のやり直し」講座では、「何故、fruitは不可算名詞なの?」といった素朴な質問にお答えし、英語に関する様々な疑問をクリアにしていきます。ご興味ある方、まずはお気軽にお問合せ下さい。